遺言書の書式や遺産相続

遺言の書式や書き方

遺言の撤回・無効・取り消し

遺言は、厳格な要式性を要する法律行為なので、その撤回や取り消し、また無効についても厳格な要件が具備されています。
先ず、遺言の撤回とは、一度適正な方法により作成した遺言の全部またはその一部を後になって取り下げることを言います。
撤回方法は、 1.遺言者が遺言書を破棄する。
ただ、公正証書遺言の場合は、遺言の元本が公証人役場に保管されているので、手元にある遺言書の副本を遺言者自身が廃棄しても、当該遺言の撤回にはなりません。
2.前に作成した遺言を撤回する旨を記した遺言書を作成する。
3.前に作成した遺言書の内容に抵触する(矛盾するまたは異なる)内容の遺言書を作成すれば、後に作成した遺言書の内容が遺言内容として有効になり、前に書かれた後の遺言に抵触する部分は、当然に撤回されたことになります。
4.遺言に記された内容に抵触する行為を遺言者自身が生前に行う。
例えば、遺言書に「自宅は長男○○に与える」と記していても、遺言者が生前自宅を売却すれば、その遺言内容は、撤回されたことになります。
遺言の無効とは、遺言行為その物の内容の効力が初めから無いことを言います。
これに対して、取り消しとは、取り消されるまでは有効なのですが、取り消されれば、最初に遡って無かったことになります。
遺言の無効では、遺言の能力のないもの、例えば、高度に認知症に罹っていて、事理弁識能力を欠いたもののなした遺言は無効になります。
また、遺言には、厳格な要式性が法律上要請されているので、法定の方式によらない、例えば、自筆証書遺言にも関わらず、ワード等で作成された遺言書は無効と解されます。
更に、公序良俗に違反する遺言や法律行為をなす重要な判断部分である要素に錯誤(要素の錯誤―勘違い等)があれば、その遺言は無効とされます。
これに対して、詐欺・強迫によって作成された遺言書は、民法の一般原則に従い、取り消し対象とされています。
取り消しと撤回の明確な違いは、撤回が撤回された時点から将来に向かって撤回の意思が効力を持つのに対し、取り消しは、取り消すことによって、取り消されるべき法律行為をなした時点まで取り消しの効力が遡って適用されることです。

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