遺言書の書式や遺産相続

遺言の書式や書き方

自筆証書による遺言書の書き方について

数年前に信託銀行で住宅ローンの借り換えを行った時に、遺言信託を薦められ、保証人になってもらった実父が遺言書を書いて銀行に信託したことがありましたので、その時のことをお話します。
父が作成しましたのは自筆証書遺言というもので、自由に書くことのできる証書でした。
この証書にはいくつかの決まりごとがあります。
まず全文を自筆で書くことが義務付けられています。
また文書自体は縦書き、横書きなどの制限はなく、用紙も自由に設定することができます。
筆記具はボールペンでも万年筆でもいいとされていましたが、消すことができる鉛筆だけは認められていません。
証書には日付と氏名も自筆で記入することが必要とされました。
捺印は認印でも実印でも構わないとされましたが、一応実印を利用しました。
訂正や加筆のさいには訂正箇所を明確にするとともにその箇所に捺印の上、書名することが求められていました。
ということで端的に言えば、フォーマットはまったく自由ということで記載することになりました。
もっと形式ばったものだと思っていましたが、意外に自由なものであることが判った次第です。
やはり重要なのは本人が書いていることで、その一点が最大のポイントとなっていることがよくわかります。
こうした証書というととかく固く考え勝ちですし、どのように書いていくかが非常に気になるところでしたが、自分が思ったとおりに、しかもきちんと意思を示すことができるような内容であれば問題ないというのはかなり気が楽になるものでした。
書いた父もかなりほっとしていたのを今も覚えています。
ところで、こうした自筆の証言遺書のほかに、公正証言遺書による記載という選択肢もあります。
これは記述しようとする者が、自分で紙に書くことができないようなときに行われるもので、ある意味ではなかなか便利な機能ともいえます。
こうした書き方は、まず証人2人以上が立ち会うなかで公証人役場に出向くことになります。
遺言者はその場で遺言の内容を交渉人に口述していきます。
これを公証人がその場で筆記し、できあがった文書を遺言者と証人に読み聞かせ、または閲覧させて、遺言者および証人が正確であると承認したあとに各自が署名、捺印していくというものです。
最後に公証人が捺印して正式に認められることとなります。
このような仕組みというのは、一般に生活していますとなかなか知らないものですが、後々で揉め事にならないよいうに公式の証書として預かってもらい、万一の時にはそれを開示して、財産の分与を故人の意向どおりに実施していくというのは、なかなかスマートで、かつ合理的なやり方であると感心しました。
よく弁護士に託すといった方法がでてきますが、信託銀行などに信託していくというのは、世代がかわっても特定の個人に依存するものではないのでとても安心できるものです。
我が家の場合には跡継ぎは私しかいませんでしたので、本来はこうしたチャンスがなければ見ることのできなかった証書ですが、ある意味でいい経験をさせてもらったと思っています。
複雑な家系や膨大な遺産相続が待ち構えているような家族はぜひ考えておくといいのではないかとつくづく思いました。

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