遺言書の書式や遺産相続

遺言の書式や書き方

残された家族のために記された遺言書

6年前、私の祖母が他界しました。
我が家は父と母、母方の祖父、祖母、そして私達兄弟3人の7人家族で、家で経営していた自営業をみんなで手伝っていました。
祖母はどちらかと言うと内弁慶な人間であり、あまり社交的なタイプの人ではありませんでした。
しかし、家の中では冗談を言ったり、私達孫の面倒を嫌な顔もせず見てくれたり、可愛がってくれたりと明るい人でした。
このような祖母が亡くなる1年前から体に異変が起こり、病院と家とを行き来するようになったのです。
その当時私はまだ結婚もしておらず、実家から会社へと通っていたため、病院での祖母の看病も母と毎日交互に行なっていました。
寂しがり屋だった祖母は、入院している間、必ず夜も誰かが付き添っていなければならない状態だったので、仕事をしている母も、仕事が終われば病院へ直行し、その日は我が家のもう一人の女である私が残りの家族のご飯を作ったり、家事をしていました。
まだまだ若かった私は次第にこのような毎日に嫌気がさし、どうして夜も付き添わなければならないのかと、母に詰め寄ったことがありました。
病院に寝泊まりした日は、そのままの状態で車を運転し、職場に向かうため、かなりの疲労感で自分も倒れてしまうのではないかと感じる程でした。
さらに他の友人たちは、仕事が終わったり、週末になるとみんなで食事に出かけたりするのですが、私は行く事が出来ませんでした。
まだまだ遊びたい盛りの時期だったので、余計にストレスを感じていたのかもしれません。
そして、次第に祖母の容態も悪化し始め、認知症の状態が出始めました。
そうなると夜中に叫んだり、動き出したりするため、付き添う者は眠ることさえ出来ず、私と母は毎日精神的に追い詰められていきました。
しかし、その役目は私と母、そして遠方に住む母の姉妹にしか出来ず、他の人は祖母が追い返してしまう事さえありました。
そんな日が何ヶ月が続き、祖母は夜中にみんなが見守る中で眠りにつきました。
そして四十九日が無事済み、ほっとしていると母が祖母のタンスの中から遺言書らしきものを見つけたと持ってきました。
そこには祖母の筆跡で、残された家族に自分の所有していた土地や家などの相続について細かく記載されていました。
さらに私達への感謝の気持ち、出来るだけ家族で一緒にいたかったため、付き添いを希望した事、そして残されたみんなで一丸となり、楽しい家であってほしいという思いが書き記されていました。
これを読み、祖母の私達家族への思いに気付かされ、涙が止まりませんでした。
遺言書は法律に関する事を記載し、のちに役立てるという印象がありましたが、それだけではなく、残された家族の未来への希望を与えてくれる素晴らしいものと実感しました。
そして、今現在も祖母が望んでいた通り、楽しい家族で繋がっています。

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